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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0049 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / 49 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000267
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OCR読み取り結果

ひ蒙古本部の地に能く行使せられたるやを知る己足るへし、此の如きは即ち分國業主領内に共通性の驛傳の存立
を許るせし所以なりとす
蒙古の、漠北時代四代に亙る驛傳の有様は始んと變遷の跡を見す、其仔細の事に至りてはもとより之を知るを得さ
れとも、要するに極めて簡單なる組織の下に行旅の便を敷ひたるものといふへし、而して之か利
用の供としては彼の蒙古西征軍の起るや、能く軍情をして急に相通せしめ咎調召汗崩夫の報の如きも僅つかに數
月を経出てすして中歐抜都の営下に達せしか如き、古今史家の恐嘆に値するものもあり、加ふるにドーソン等の云へる
たらしむるの基礎を定めたる如き、盗然漠中の旅行を遂け得るに至り、東西交物の諸王と直接の交渉を生し彼
如く途中にて絶えさりし其係るところ實に至大なりといふへし、當時西歐の諸王と直接の交渉を生し彼
我使節の往来を見るか如きに至りしもの、こに當代驛傳の制の施行せられし賜物と直接の交渉を生し彼
吾人は茲に筆を調きて此来を調べて当代驛傳の考を終らんとす

下 元朝の驛傳

蒙古漠北時代の驛傳は、元朝に於ける之が基礎にして、其簡單なる組織の發達は、やかて元朝完美の制度に外な
らさるなり、忽必刺汗支那に君臨してよりは、史籍の記するところもとより漠北時代並漢の比に非すと雖、然も尚
は制度典例等其細密なるを知らんとせは、また史料の空乏を嘆せさる可からす、以下述ふる處、之を漠北時代のものと
合して、蒙古驛の一斑を知るを得んか

蒙古驛傳 考

一二