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0054 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 54 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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そ民力擁護の手段に至りては用意の周到な驚くせりといふへし、然も尚ほ使臣の傲慢は禁ずべからず、飲食、馬
匹の掠奪、甚たしきは至りては使臣の威に乗じて人家に入りて其家族を凌辱する等のこともありき。
使臣に給與する牌面にして、之を漢代に認めさるものの二あり、海青牌及ひ金牌といふものの如きは即ち之れなり
マルコ・ポロの記する處を見るに『至大なる諸王にはまた鷹(gerfalcon)を書ける關符を與ふ、此の如きは諸王の楔
めて大なるものに限りて附與せらるゝものにして、これによりてその絕對の權力を認めらる、ものなりとす、故
に此牌を所持せるものにして使節を發せんとせは、その何たる地たるを問はず、馬匹以下所要の物資を誰人に徴
するも妨くるなし、實に諸王と鷹之給與を拒むものを見ずなり』と(ニュール、マルコ・ポロ一巻三五一頁)ニー
ルはこれに註して彼以外から、草木子に『海之至俊者也』と記せるものは、即ち茲に
いへる鷹牌ならさる可からず、白東海来者、『謂之海東青、鶻之至俊也といへり、然れとも海青牌なるものは、『女眞東北、與五
は『海鄰、五國之東隅也、無隣出名鷹』なる詩をのせて海青は俊禽也といへり、只た此牌を所持せるものに許し、支原史料に此牌に
せるか如き至大の特權を有するものなるを特に規定せるを見す、されと此牌を所持せるものは各管官司に對して馬匹以外に馬匹海青并刺子人等を求む
るに、兵部典章至元五年二月初十日の條に、各使節は各管官司の發する刺子の數目以外に無海青牌面を驗鋪道人答者、若却將無海青牌并刺子人整問不
を規定して『各盧脫不有刷遇邪茲慶』といへり、好生的整間無鋪馬刺子並無海青牌面驗鋪道人答者、若却將無海青牌并刺子人整問不
着、放回去訖、脫回去訖脫不有刷遇邪茲慶』といへり、即ちこれにより海青牌を持てる使臣は、他のものゝ用ゆへからさる江淮諸路の水站を用る得
を知る、また至元十七年二月の詔に、海青牌を持てる使臣は、他のものゝ用ゆへからさる江淮諸路の水站を用る得