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0070 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 70 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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元 朝 驛 傳 雜 考

一 緒 言

顧れば既に二十余年の昔である。明治四十二年七月發刊の東洋協會調査部學術報告第三册に於て、余は蒙古驛傳と題する一小篇を公けにした。この一小篇は余が歴東なくも學界に入れた最初一歩の記念であるが、後にしてこれを繙くことに、識者の歩みよりの危さに棟然として慚ひを覚えるの情、愈と深きを加ふ。爾来幾度かこれに補正を加へて、今東洋文庫で永樂大典の站に關する史料を収めた部を複印するに因んで本論を卓し、往年論述した所の誤を正し、足らざる庫でふ機會を得たのは、深く幸とする所である。この一篇の目的とする所は主として、前に述べた所と關聯する数側を問題に就いて論するに過ぎぬ。從ってこの論題も蒙古驛傳考補正を試みののでは無く、更めて元朝の驛傳に就いての總考を試みののである。達するに述べた所は主として、前に述べた所と關聯する数側を問題に就いて論に關することであるから、敢てこの題目を附することとし、讀者の諒解を顧つて置く。

二 永樂大典所收經世大典站赤門に就いて