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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0186 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / 186 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000267
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してある。那珂博士が侍衛と譯せられたのは如何なる據があつてかは知るに由ないが、今蒙古語について之を求めてみると、旣に館内學士の擧げて居らるゝ如く torgha なる語と見なければならぬ、但し同氏の説かるゝやうに土見合伝 torghaut は直ちに不定法なる torghakhu の複數の形とは考へ得られまい、一旦 torghai となつた形が複數形なる torghaghnui となつたならば差支ないであらう。Schmidt の空書を調べて見ても、torghaghnui なる語は見当らない、それが複數形なる torghaghnui となつたならば差支ないであらう。さてこの語が torgha- から起つたとすれば、意味は勾留阻止する、抑留する (aufhalten, Geldbussen, zurückhalten) 等を原義として前述の如く刑罰・哨等の意を有し、之を番兵・哨兵の隊の名にするに至つたものとも見られやうが、語としてタタックの中に現はれて居らない、然るに別此の語をトルコ語として考へて見ると、Radloff 氏に據ると Turğak はヴイグル語チャガタイ語で夜番人・番兵・哨兵 (der Nachtwächter, die Schildwache) の義であると見え (Radloff, ibid. III. 1457)
Vambéry 氏に據るも turgak = Wache (Angestellter) と見えて居る、勿論語尾の t は蒙古語に於る複數形として之に添はつたものと考へ立つ、在る等の意なる turgak の語根としてクの中に見えて居るとすると、蒙古の土見合元傷はこの語の傳へられたもので之が匹にヴイグル語としてタック・ビリて、立番、番人、哨兵等の意味なる語を生じたに相違なから、而して之が匹にヴイグル語としてタックの形であるといふ Vambéry 氏の考は正しいものと思はれる、即ち立つて居るといふことを原義にした turgak の形であるといふ語構成は立つ、居る、勿論語尾の t は蒙古語に於る複數形として之に添はつたものと考へ立つ、而して之が匹にヴイグル語としてタック・ビリクの形として譯されたる語に

一四八

次に翁兒赤即ち龍史に帶司節的譯し、元史に倶・養糠・侍・左右・と解き、那珂博士の箭筒士と譯されたる語に