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0191 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 191 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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のトルコ語の yar7i, yar7u(裁判)が
ことは明らかでないが、大概明初と見て誤はなからう、さうして此の飜譯時代の蒙古語ではウイグル字の y 字で寫
してあった語頭音の或ものは、匹に j と發音せられて居ったのである、しかしながら札木(gam)を、元初から
匹に站や札撒等の文字等の用ゐられ、匹に j に當るものが、元史の中に養阿沙の牙(yango)、Marco Polo が
yam(b)といゝ、またトルコ語の yanga(象)に當るものが、元史の中に養阿(jagan)の形になっておりする
平(gyagan)と見えて居り、まだ華夷譯語などに見えるれ此安節ち今(ことを認めなければならう、角比等
sを見ると、この變化の起ったのは時と處とによって頗ぶる相違のあったことを認めなければならう、角比等
の語の頭音 j は元音に還して見るべきであれば、jasa, jasaγ, jarliγ, yar7u で
ある、さうして此等の語は従来トルコ語としてその語原を説明せられて居るものである、勿論 yasa, yasaγ は
yas, yaz=Reich, Ordnung, Regel, ordenen 等の義より生じ、また yasa, yat 即ち eben, gleich 等と縁故ある語
と見られ(Vambéry ibid. 134)、yarliγ は yar+liγ で Nachricht, Anzeige, Verkündigung から出た語
の(Radloff, ibid. III, 141)、yar7u, yar7i は同様、yar+7u, yar+7i の形だとされて居る(Radloff, ibid. III,
137)、jar な語も蒙古に入って jar として現存して居る、ことはいふ迄もない。

上に述べたのは史に見ゆる言葉の中でトルコ語、もしくはトルコ語の中介を經て蒙古語に入ったと思はるゝも
元朝秘史に見ゆる蒙古の文化

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