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0308 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 308 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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す、但し宋史回鶻傳には
    鶻「特『宋史回鶻傳』汗、居甘・沙・西州
と記せり、鶻「特勒自鶻可汗、居甘・沙・西州
と日ふは、思ふに新唐書に從ひたるものなるべけれど、之が沙州にも西州にも居れり
と日ふは、擦あるに非ず。甘州回鶻と西州回鶻とは其の出現來情を異にすること上に見たるが如くにして、決して之を
同一視すべきに非ず。
 以上唐代に於て此等の地方に據りし回鶻を主なる據として、其の有様を放覧せし、佛の示す所
に從へば、鐵勒九姓を以て中心の勢力を作りたる回鶻は、其の勢興衰退の兩期を除きては、能く北方諸部を壓伏し
て南方唐に臨み、鐵勒九姓の間に勢力の生ずるものあるにして、特に北方の點變に思はれれども、實は其の盛衰時代
に於ても、殆ど越えず近隣諸部との間に戦を績けたるものも、要するに此の如きは只一時的の現象に過ぎずして、大
と爭ひ、時に深く此等の領域を衝きたること無きに非ざるも、西南の吐蕃
體セレン河系の河域を中心とし、興安嶺山脈以東の如きは只一時的の現象に過ぎずして、大
を知るべし、只南方支那に對して、時會:中唐以後、其の國勢衰退の期に際しては、其の威力を発揮し能はざりしもの、如して師を出した
るを基として、最後に至る迄之を壓せしも、向来た充たるに外ならず。
さる二三數百年の間は實に彼と此等の伊開を以て始終したるに外ならず。
 此の一篇攻究する所の結果にして幸に大過無きを得ば、如何に兩唐書の回鶻に關する記載の乏倆にして、而して

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