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0390 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 390 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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生したる名稱なり。
 今此等の諸説に對して、従つて漢史の九姓回鶻に相符するものなりと考ふるなり。⑤
をはじめ此の諸部を含み、Toquz Ouz なる語が元來或るトルコ族の名稱にして、其の中に Uiyur
なることは無きが如し。此の語は「姓」の義の存する、これは事實として、
なる語は、倘ほ義を載せそれぞれ選べん? 依に Müller 氏の Uigurica II. S. 35 に見ゆるが如
く、Oγuz なる形を以て、漢語の姓、倘此の對譯に用ゐられ、Pelliot 氏の譯出せる回鶻文倫典大方便佛報恩經⑥にも
同様の義を述べたることあれど⑧、然れども Radloff 氏の論ずる所引する九姓の首長等、余來も
は「Oγuz」の如き語が確文中に見ゆるよりすれば、此の語が或る部族の名として用ゐられるは明らかなる
と共に⑦(I. E. 14)、Toquz Oγuz の外にも Ouz Tatar 即ち三十タール
ル(I. E. 14)、Toquz Tatar 即ち九タール、三姓骨利幹等(I. E. 4; II. E. 5)の如きあ
りて、此等の數詞は特其の固體を構成せる部族の數を表はし、三十姓タール、九姓タール、三姓骨利幹の意
外ならざることと何人も疑はざる所なり。若し此等の各々の場合に
於てもまた同様に此の語が存して、此等の義なりとすれば、此等の各々の場合に
らざるか。之なきはまた以て Oγuz が部族の名に外ならず、toquz が其の部が構成せる小性部の數を示せるもの
なることの反證と見るを得べし。