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0431 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 431 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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きても大なる關係を有し、唐の記録には之を回鶻の別部と記せること本書第百七十五頁に於て見たるが如し、思ふ
に此の回鶻の別部と曰ふものは、即ち十部より成りし回鶻の一部、十九姓 Uïyur に当るものならんか、而して九部
より成りしものも、十部より成りしものも、同より Toɣuz 中の一姓を成したる大部族としての名稱の下に纏括せら
して、相合して其の Sinusi 碑文に「河流地ガヤ」に残りし民は Toɣuz 中の On Uïyur 及び Toɣuz Oɣuz の上に百年間支配した、と日
ふは、固より明らかには定め難きも、或は九部より成りし回鶻、即ち磨延啜の祖先の率ゐたる部が南に移り、而し
て北方には十部より成りし別部が止りし間に、前者の中の北方に残りし一部分のものが後者を支配し、かねて Toɣuz
Oɣuz 全體の上にも権力を振ひたりとの義を述べたるものには非ざるかんか、固より此の間は碑文の初
き百年間には満たざる(第百下七委査)かゝる年紀の深く信用するに足らざるは勿論なり、而して其の間は碑文の初
見ゆる On Uïyur Toɣuz Oɣuz なる名称が、他く正確を傷へたるものなる、きを認
ɑdin の記せる On Uïyur 中の On Uïyur Toɣuz Uïyur なる両名に對しては、之を同義の名稱とは認むる能はず、Rashid-
め、而して其の Toɣuz Uïyur は回鶻中の他の一部、即ち唐書に見ゆる藥羅葛以下の九部より成りし回鶻の一部にして、(勿論 Toɣuz Oɣuz を認
の義には非ず)On Uïyur は唐書に見ゆる薬羅葛以下の九部より成りし回鶻の一部として記さるゝものと見んと
4。

〔編著云、本稿の本論と相違すとは、東洋學報第九卷第一號に掲載され、後に補註と題遺りとを附けて、摩位論文、唐代の回鶻
に關する研究〕の第二篇を成したものである。補註はもと脚外に書きこまれていたが、更に其後度かの書写を経たものを
九姓回鶻と Toɣuz Oɣuz との関係を論ず                              三九三