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0752 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 752 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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も、基督教徒と呼ばれる事を好まず、タ・ールと呼ばれる事をも好まない」といふつて居る。蒙古人の傲慢な態度を
彼等自からの書いたものによつて證明して見るならば、カルピニが定宗から受取つて羅馬法王に齎し歸つた返書の
一節に次の言葉が見えて居る。「昊天の氣により、日の出づる所から日の沒する所に至るまで、すべての地は
我等に與へられてある。天の命命による外、人は何事を爲す事が出来ようか。汝等は吾の民
となり、我等の力を吾に捧げる」といへ、「天の命命にすべての諸王の先頭に立つて来よ、忠誠の心で、汝等は吾の民であ
るうすれば汝等の服順を認めることにする。もし天の命にならば、汝こそは知らしめず」とまるつき
り返事は以上の通りである。気宇全く天下を呑める様であるが、汝等これに背くようになる事か分からない「神こここは知らず、当時蒙古では羅馬法王のであるが、それに
眼中人なく、はじめて欧洲人からも聞き、また欧洲征役によつてもみ見聞している。況んや欧洲征役の際の小君主や小諸國に對して彼等が如何にこれを輕蔑して居
つたかはよく返事を興へて居るのである。
對彼等の想像に飽りあるものである。
畢竟彼等の経験によると、如何なる文明も如何なる民族も、彼等の武力の前には屈せざるを得なかつたし武力で
屈服させれば如何なる民族にも、如何なる文明にも、みな思ふまゝの用を爲したことを得たのだから、彼等は
かる武力を有する蒙古人としての自負心充ち他を無視するふまゝの態度を持したのも當然ともいひ得られよう。
をとらず亡國の文明の如きに對しても同様の態度をとたに外ならぬと考へる。即ち前に述べたところと共
からの次第であるから元朝の蒙古人が特に何れの文明に對しても同様の態度をとたに外ならぬと考へる。