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0777 羽田博士史学論文集 : vol.1
羽田博士史学論文集 : vol.1 / Page 777 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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蒙古至上主義

凡そ蒙古至上主義は、元代において何事にも斯まうと現はれたことであつて、その政治の如きも、固よりま
た蒙古人の福利の擁護増進を以て第一義としたものであつたことは、前にも述べたやうに従来北族の間に認められた掠奪行爲と比較すれば、その征服した地
人民を目から統治したことは、前にも述べたやうに従来北族の間に認められた掠奪行爲と比較すれば、その精細に
おいて遙かに進歩したものであつたけれども、しかも両者の距離は質的に考へれば蒙古人の利益の乏しいやうな國政は、
くい國家意識の如きは到底な効稚であつたと見なければならぬ。されば蒙古人の利益の乏しいやうな國政は、
とへそれが國内多數を占むる漢族の爲に、もしくは國家全體の爲に、如何に必要なことであつても進んで施行しよ
うとはしなかつたのみならず、彼等の利益の爲には中土の農耕地を草場にしようとしたり、或る國政は、
漢人を悉く殺戮しようとするが如き暴擧をも案出し、また彼等の放縦無節制の生活の爲には國費の濫用も風俗の壊

敗も意としなかつたのである。

爲には漢民漢士を統治するについては、如何にしても外族の民を治する方法を以てすることはできないので、この
爲に漢官には漢法を用ひ、在来の方法に準據した政治を行ふ外はなかつた。しかもこの點においても、それぞれの政治機
關の長官には蒙古人を任じて統轄せしめることを主張し、漢族をして欲するまゝに行動せしめることを警戒し

宋元時代總說

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