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0067 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 67 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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此の客で、一見するものは、何人と瞳囘字とソグド字との類似程度が、囘僧字・ニストランゲロ字との類似程よ
りも遙かに甚しきものなることを認めざるものあらざるべし、果して然らば、囘僧字、字形の強い類似を根拠として、囘僧文字
がソグリヤ文字より発せるものとする説を支へんとせば、各々全く別箇の関係に
ソグド字を用ゐるものとの間に、直接にも間接にも経対的に妥渉し得たる可らず、或は若し強いて此の説を支へんとせば、
なることを証明するか、何れかの方法に拠らざる可らず、然れども此の如き証明は今日迄に成立すべからざること明
かにして、相互の関係につきては、単に囘僧文字の記事のみによるも明らかならざるものあり、ソグ
ド地方を征せしこと、又ソグド文字が囘僧文字に先立ちて存在したることは、囘僧の汗が既に其の宗教を偶へたりしこと及びバビルスに書ける草體(等記参後遠(等記参
れ、ソグド文字が囘僧文字に先立ちて存在したることは、古きソグド文字と囘僧文字を、バビルスに書ける草體(our-
ド文字がシリヤ文字と共同の原始文字より発したるものにして、前者が後者より発達したるものにあらざること、ソグ
sive)のアラム文字、古碑に見ゆるパルミール文字、ポカラの貨幣の文字等と比較すれば明らかなると云ひ、ソグ
は、既に一九一一年 Gauthiot 氏が De l'alphabet sogdien に於て論述したる所なり。
此の如きを以て、上に挙げたる㈠の理由なるものは全く存在を余地を云はざる可らず、然らば㈡に
つきては如何と云ふに、碑文の文字の囘僧文字と称すべきものにあらずして、ソグド文字と見さる可らさるとは
前に述べたるが如し、前した文の碑文に見ゆる新宗教輸入のことが、ネストル派の基督教に関するものとすれば、今
して、摩尼教の輸入を記したるものなることは、Deveria, Marquarti, Palliot 氏等の既に論定したる所にして、今

囘 鶻 文 字 考

一七