National Institute of Informatics - Digital Silk Road Project
Digital Archive of Toyo Bunko Rare Books

> > > >
Color New!IIIF Color HighRes Gray HighRes PDF   Japanese English
0070 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 70 (Color Image)

New!Citation Information

doi: 10.20676/00000267
Citation Format: Chicago | APA | Harvard | IEEE

OCR Text

ては僅に前に Gauthiot 氏の説を紹介したりしが、偶々に遠ぶべき同氏の説を併せ考ふれば、其の動かす可らざるも
のなるを知り得べく Radloff 氏の所論は、要するに此の頃獨佛の後學者の歴々試みたる臆論に對して、自己の
立場を支へんとし、別に理由を示さずして問題なる文字の發展設を以て回鶻文字と斷定し、之出發點と
して自然なる回鶻なるソグド文字の發展設を破壊せんとしたるものなるべく、きこと
殆ど搖るぎなく、而して之が前に、回鶻の流北に在りし時代に於いて其の間に行はれたるものとする、何等
證跡の存せざる事實をも認めざる可らさるに至りて、一顧をさりしは惜しむ可なりとす。これば此の後 Gauthiot、Radloff 氏の
此の考を以て殆だ信ず可能なる證具となりとし、一顧をさりしは惜しむ可なりとす。
⑧ Gauthiot 氏は全く見解に賛し、ソグド字は回鶻字よりも更に發達せる蒙古字、滿洲字とは勿論、維
納の Kúlakú Bilík の寫本に見ゆる楷體の回鶻字とは甚だ異れども、然もソグド字が比較的古き性質を有するト
ル語の Kúlakú Bilík の寫本に見ゆる楷體の回鶻字とは甚だ異れども、然もソグド字が比較的古き性質を有するト
ルコ語の Kúlakú Bilík の寫本に見ゆる楷體の回鶻字とは甚だ異れども、其の相違は、ソグド字が比較的古き性質を有するト

點にありとし、更に
「或る回鶻字、即ちソグド字は少しく古き時代に於る對應のソグド字が、習慣上形を援し、草體と成れるもの
に止まる、即ちソグド字の aleph は常に明らかに nun と相異れるに、回鶻字にては a とは相組し、只だ初
めに来る時に、都合好くば區別し得るに過ぎず。ソグド字の β は回鶻字の v に当るものなるが、回鶻字にては a と
の混合を避けて字形を短縮し、且つ開きたる形となれり。ソグド字の m は回鶻字にては平かなる形となり、回鶻字に来る時の外
は決して圓き形を有せず、然も終に来る時に於ては閉息せらる。s と s とはソグド字にては異なる形となり、回鶻字にては甚だ明亮に區別らか

二〇