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0098 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 98 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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りに「買ひ取ること」と譯せり。

文字消えて明らかなされども、思ふに「否む」の如き意を有する動詞にして、「此の貿易を否まば」とある〈き所なるべ
し。

⑤ Birt は信(chèse)の意にして今日尚はチャガタイ語にして用ひらる。前にここに此の行の末に記せる白の形を指したるものか何れにも外ならぬべし。もし前者の場合とせば

⑥ の形を指したるものか、或は文書面に押捺せる印を指したるものか何れにも外ならぬべし。前にここに此の行の末に記せる白

以下四人の設人の名の下にはかゝる文書記は見えず、後者の場合なりとすれば、別に文書
中間の欠損せる所になほ一個の印影の存じたるものならざるを得ず。然れ
ども印なる語の下には別に印影もあらざるが如く、白の形より意味なきものと見さるべし。別に交書
の書文の形式を生じるならば、思ふに此等の名の下には第十九行の
如き形式を生じるならべし。ここには押捺して、印を用ひたる側となりしたならば、信を用ひたる側となりしたならば、別に印記を施すを以て、證人等の指
頭もしくは信記は之を略し、たゞ齋主の名の下にのみ之を連ぬるに外ならぬるべし。

(東洋學報第六巻第二號、大正五年五月)

四八