National Institute of Informatics - Digital Silk Road Project
Digital Archive of Toyo Bunko Rare Books

> > > >
Color New!IIIF Color HighRes Gray HighRes PDF   Japanese English
0228 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 228 (Color Image)

New!Citation Information

doi: 10.20676/00000267
Citation Format: Chicago | APA | Harvard | IEEE

OCR Text

だ北方の蒙古時代の洞窟に在った間に侃に書き加へられ、それが後にこの書窟に移されたものか、搬入の事實に
疑ないとしても、その年月の知り得ない今日では何とも定め難い。しかし種々の奥書が多くの女書の中に存して、しかも此の例の如く何人にも注意されず、他日その證見によって、
萬一にも此等書窟鎖書の時代に關する從來の最も信ずべき學說を覆す日の、必ずしも無きを保し難、と考へる。
 さて此等の同鎖本の移入のことを、ペリオ、スタイン兩氏と共に認めるに、至正十年の日附を有する佛書は、紙質として此等書窟の厚手であるのに、こ
れは自色紙の薄手で、兩者全く相違して居る。かる相違は、此等のものが其洞窟中に在った時から
侃に互に時代家歴等を異にしてゐたものであったことを示すものかとも思はしめるに、此
等の兩者の間には著しい類似があって、之をはじめ同時代のものかと考へしむるに、これは、兩者をかなり注意して見る何人も
著しい類似といふのは、第一にはその同鎖文字の書風の類似のであって、第
 直ちに類似観取し得られることである。第二には「誓戒誓戒」後者には「誓戒;了他」塗也;了也」と記されて居
るが、此等の漢字は實義疏の残闕四稿の諸所に見え、前者には同一次句の文字と酷似すること、同一人の筆蹟かとまで思
しむるものがある。第三には至正十年佛典の第四十六枚の末行、即ち右端の行に(Grünin Plate CLXV 上
段参看)同個文字に非ざる奇怪な文字が見えるが、之と全く同一の文字が Ch. XIX. 001. (写眞第八十六枚裏次)Ch.
XIX. 001b(写眞第三「参看)に於て認められる家である。自分は此の文字を以て、實義疏巻第四(Ch. XIX. 002)

一六六