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0229 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 229 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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五十二枚異左から三行目に見える也と横に記された一篇の漢字の形の草體に塊されたものに違なと思ふ。かゝる形は従来知られた何れの間架文書にも、見常らないと思ふが、それがかく認められた、然もその書風及び漢字を挿入した體裁などの上に於ては、著しく相類似した二種の回牘間與が、兩者書寫の時代が定められるとすると、逆に此の頃の實義疏の書寫の年代も、やはりは元の正の頃であつたらうといふ推論を強からしむるに足るものがある。前に見た紙質の相違の如きは、之を基礎にして、之を當代のものとすれば、無論問題にはならぬ。かくして此等の經典書寫の時代を定め得たとすれば、或る程度まで確な見解を施し得るものと思ふ。同一か、若しくは、某だ相近いものであらうといふ事を証すべき証據は存しないと思ふ⑩。

九 本書に見ゆる諸種の識語

前項に於て、此の書の書寫を大概の至正頃のものと見たのであるが、此の書寫については、實は諸種の識語が書中に見えて居るので、もしその書き示し方が適當のものであるならば、かゝる疑問は生じない筈である。然るに惜しい事には、折角書寫を記したものでも、それは例の十二年目ごとに循環して現はれる十二支獸の年によるくこの名を記したものであるから、今日かゝしては、殊どは何等か更に他の価値をも有しないものである。併し、低に前に見た如年の名を記してゐる至正十年に近いものと見、若しく識語中に見ゆる十二支獸の年の名も、必ずしも無用のものではない、且まに此等の年が定め得るとならば、此等に関する基本的の識語中に見ゆる十二支獸の年の

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