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0298 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 298 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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の教義は僅かに今日に復活することになったが、その背同じ運命に迫られた敦煌の千佛洞
から這ひ出し、こしし新年の光を藝文の卷頭に迎へるに至ったのは、此の教の爲に祝し、學界の爲に賀せればな
らぬ。

原本は英のスタイン氏や、佛のペリオ氏に無數の珍籍を供給することになった敦煌の千佛洞の一から出たもの、數十卷の佛
典と共に、書寫の手によって我が幸運なる富岡講師の書案を飾ることになったものである。用紙は同じ場所から發
見せられた多くの唐代の寫本と共に記せることは明らかであると思はれる、卷首は全幾行數四百五行に及び、書寫の年次は同じ第三とあるが、
日ふ迄もなく唐代の寫本の題號であるが此の卷の題號でも區別されてゐる、殘惜は題名の知れない一章の露部を以て初まり、次に喩
から、一神論といふが此の論第三の章に區別されてゐるが、要するに題名の如く宇宙萬物は、一神の創造し、

第二の主幸、一天論第一世眷有施論第三の章に區別されてゐるもので、試みに卷の初めの所を抄出して見れば、「以此故知、一切萬物並是
一神所作;可見者、不可見者、並是一神所造、之時當今見、一神所造之物、若能天久住持不落、至至不變、一天無柱支託、と論じたるが如
一神所肯、何因而俱欠立、不從上落、此乃一神術妙之力、若不一神所造之肯、誰能安立地、

若非一神所作;可見者、不可見者、並是一神所造、

卷首に寫眞し掲げた一節は馬太傳第六章第二節以下に相當する所を引いたものであって有名なる山上の垂訓の
一節である。但だ此の譯文は唐代の一種の俗語體とでもいふのか、非常に解釋し難い書き方であるから、自分の如
き漢文の素養の乏しいものには意味の晦り切れない所が多い、細かき研究の發表は後日を期することとして、こゝ

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