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0437 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 437 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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元来西方の山附近にして、西突厥督司汗の壓迫の爲の外ならざること、此れが東方に移りて東突厥の部下となり、霸督軍山地方に現は
れしは、西突厥督司汗の壓迫の爲のみならず、獸嗯の時代には其
の種族の一部は必らずしも突厥の四方に限れるに非れば、たゞ右地に對せしめたるものなるべし。要するに奚姿英德の
り、左粧の俗は相連りて突厥の勢力廣く北方種族の間に亙りしことを云へるものにして、新唐書突厥傳にも此の形勢を記
して、「大抵獸嗯與葛利時略等、地縱廣萬里、諸番悉往聽命」といへり。

○頃屬家國喪亂、蕃落分崩、委命南奔、歸誠北闕、
家國喪亂とは獸嗯の晩年に於る國難を云へるものにして、此の事は旣に陸氏の論ぜるが如く、開元四年獸嗯が一
度び拔野古部を敗りて後、僅に乗じて其の腹に所へさるに至りたり、終に命を殞ぜしを云へるものなりとす、かくて獸
嗯の亡ふるや、則ち關特動等を敗りて後、部族を糾合し、兄興緜連(giešmäl)を立て、可汗とするに至りしが、此際
惡るべき偽殺の光先の演ぜられたるものゝ如し、抑も獸嗯の副位の事情は、寧ろ正常の順位に非ず、されば今此の變事に
及び關特動等の效力となりし、位から立ちに上りしものにして、父の役後より父の爲に立てられたる小可汗とも勿論之に
して、關特動が部族を糾ふるに至るや、位最も高く、篡奪者なる獸嗯の系統に對して、迫害を加ふべきは必然の勢なり、さ
父の爲に關特動等の部族を討ち小可汗を殺し、其の徒惡く用事の臣下を殺戮し終るに至れり、此に於てか其