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0497 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 497 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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華夷譯語の編者馬沙亦黒



故郭珂博士が名著成吉思汗實録の序論に、元朝祕史の譯者の一人を馬沙亦黒なる蒙古人であると斷ぜられた頃に自分は内藤博士から馬沙亦黒に關したことが清貴釋義補輯といふ書物に出て居ると聞いたことがあつた(其の當時のことは汪實録の登論中にも見えて居た)と記憶して居る。大阪朝日新聞に同博士の叢ぜられた書恵、此の人はまた華夷譯語の編者の一人であることが、明の實録に記されて居るのである。同論中にも見えて居たと記憶する。先き頃或る研究の序に漸く此の書を借覧して、かれこれ稽許する機會を得たが、爾来研究の機會を得ないで、殆んど十年後の今となつた、先き頃或る研究の序に漸く此の書を借覧して、かれこれ稽許する機會を得たから、知り得た所を書き付けて同學の一覧に供する。



清貴釋義補輯なる書は光緒六年に唐僕狀なる人の輯めたもので上下二卷に分れて居るが、いふ迄もなく清貴敎圖も回々敎に關した書物で、その敍義、敎徒の傳記、もしくは其の事績に關したことなどが收めてある、もとの清貴敎圖ち回々敎に關した人の著はしたもので、補輯の發頭には此の人の目序が乾隆三年戊午仲春望と日附けして載せてあ