National Institute of Informatics - Digital Silk Road Project
Digital Archive of Toyo Bunko Rare Books

> > > >
Color New!IIIF Color HighRes Gray HighRes PDF   Japanese English
0542 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 542 (Color Image)

New!Citation Information

doi: 10.20676/00000267
Citation Format: Chicago | APA | Harvard | IEEE

OCR Text

居る、そうして其の分岐の時代については、古い文獻が現はれるに従がつて、比較的後世のことであらうとの見解
を有力にさせしめて居る。それで単語としても、かく古代から存在して、同一のことを行つて居たと思はれる「巫の
名稱が成立するか否かは、北方民族の文化史上に於て興味ある問題といはばならぬ。
 三國語の中で巫の名稱は、甘の古音は kam なることはいふ迄もない。また蒙古史の著者ランヂッド・ウドファンがウィグルの書物を基にして書いたといふウィグルの史傳にも、其の國の初めての有力なる君主 Bukū Khān の時代は唐の時代に相當するものと考へられて居る。ついでは十一世紀の半頃にウィグル語で書かれたマニ教典のウィグル語の譯本にも、諸所に於て gam なる語は用ゐられてあつたことが明記されてある。⑧
 語は現はれて居る。勿論是は今日も廣くトルコ語方言各地からも、高昌から發掘されたマニ教典のウィグル語の譯本にも、また屡々此の
るし、いつと到然時代は定めがたいが、 gam とひひ Katschinai 語では、 Teleut, Altai, Lebed, Shior,
Sagoi, Koibali, Kümütshe, Balire, Tatar, Koman 語などではすべて gam とひひ Katschinai 語では、
Kirghis 語では、 kamen などと呼んで居る。⑨ かくの如く唐代以前のことは知り
難いけれども、その以後はトルコでは引き続き此等の語で巫を呼んで居るのである。
 ツングース語では、⑩ 三則北提會編によると、金の「珊蠻者女眞語巫覡也」と見えて
では saman もしくは⑪ 三則北提會編によると、金の「珊蠻は saman の野音