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0578 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 578 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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五二六

従天、誤作祇従天、故強有截偶柴、皆以蘇祇妖訛合爲一字」といふのは正しい考である。實際敦煌から出た唐
代、もしくは祇に近き時代の鈔本について此の字をよんで見ると、Pelliot、Stein 氏の得た前記慧超の往五天竺
中、伊鷺國寺廟、祇主祇神等の文字が見え、また Pelliot 氏の得た前記慧超の往五天竺國傳本文にも、安國
の條に火祇を記して、「此六國總軍督使火祇」と書き、決して同傳筆證の本文に見える
如く祇とは書いて無いのである。また沙州都督府圖經や、師總軍督度使文書などにも、明に祇字を用ゐて居る。
従って祇は版本の隋唐以下通典以下の諸書に祇に作つてあるは、音は祇の切なる「祇」であつて妖と通じ、
字は天に従ひ、それとは全く音も異る字であるが通じ、兩者相通ずべき理無く、たまたま乙を相混せしめる偶交
福府の如きは此縁に陥つたものに外ならぬ。敦煌から出た切韻にも妖と共に背韻中に収め、「元来祇
祇字の如きについては既に前にあつたこと疑を容れない。然るに集韻附に見ゆる所に祇に作つて天に響颯切
様に呼ぶ反音に見えて、「祇」の音きについては既に前にあつたこと通典や、希鱗の音義や、
諸書に見ゆる所に同一音が記されてゐる。それ祇には「他年切」の音を興へた一方に、同じく祇字を「他他切」と、上記
司馬光の類纂にも同稱音音を存するかを見る。それ此に先づ此の如く祇
ぬ譯であるが、何故にかく南音記の前には、支那では西域諸國の非火教徒の天を祭ることを考へて見る要がある。此
字の用ゐられることになつたかを見る。既に前述の如く祇に前に、天神に事へるいふ来
た、隋書西域傳にも、康國の條には祇の名を用ゐるなが、高昌の條にはやはり天神の文字を用ゐる。天神に事へるふてゐ