National Institute of Informatics - Digital Silk Road Project
Digital Archive of Toyo Bunko Rare Books

> > > >
Color New!IIIF Color HighRes Gray HighRes PDF   Japanese English
0596 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 596 (Color Image)

New!Citation Information

doi: 10.20676/00000267
Citation Format: Chicago | APA | Harvard | IEEE

OCR Text

五三四

も基督教も回々教も皆此處に行はれた、無論之に伴なふ多語種の文字も輸入せられ美術も流行した、これらのこと
は支那、波斯などの歴史に記載せられてあるけれども、もとより邊鄙の地のことであるから極めて漠然たる記述に
すぎぬ、そうして彼等自身の歴史は或時代を限つた三つのもの外は、殆んど今日に知られて居ないのであるから
して、政治文化の何れの方面からしても、史上に重要な位置を占むる地方に係はる歴史は極めて渾沌たる
ものにすぎないのである、けれどもその多くが既に交接を用ゐた國であり、殊には幸か不幸か此地方の砂
の歴史を今日より以上に明らかにすることができ、ひいて隣接諸國の史上にも光明を與ふることが出来るであらう
とは、極めて見易き道理なのである、近く坡及バビロン、カルデアなどの歴史が段々明らかに發掘検なるもの
は頗の先例を示して居るものと云はばならぬ、然るに考古學者も殆んど之を度外視して居る様に見えた、學問のこと
へばかり近頃近行はれないで、多くの歴史家も前世紀の末つ方迄は此方面には着手しなかつた、實に東洋學者に對
百八十九年に英吉利の獵人バウア(Bower)氏がクッチャ(Kutcha)で或る交書を得たのは、此方面に注意する様になつた、
する一種の刺激材であつた、これに興味を呼び起して来、グルジマイロ(Groun Chimailo)氏やスペン、ヘデイン(Sven Hedin)と此方面に注意する様になり、しき
りに此處に理没して居る遠跡のことを紹介したので、英、獨、露等の諸國旅行家殊んど競走の変
で探險隊を派して研究に従事せしむる様になつた、西洋ばかりではない日本でも既に前後二回に及んで大谷伯爵の