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0691 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 691 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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これがレギー博士に贈られたのも、矢張り同氏に依ったものと見え、昨年七月末(?)に接手した博士からの書面にその旨が記され、且つ佛譯のものは讀んだが、若し餘分があるなら日本文のものをも贈ってほしいとのことであった。忿り勝ちの自分の小研究が印刷せられて伯林に届いたのが、彼にミュラー博士の物故せられた後であったと記憶する。自分から即ちクシャナ(貴霜)箇から作成せられたものであることを博士の存生中に傳え、その持説を支持し得たことは、今にして憶へば惜しまれてもよい心遣りからである。
即ちクチャ(龜茲)箇から作成せられたものであることを博士の存生中に傳え、その持説を支持し得たこと
であるが、自分から即ちクシャナ(貴霜)箇から作成せられたものであることを考べしめた或るトルコ交佛典が、実はシュ・セン

博士はその専攻についていた學問の關係からでもあるか、我が國の東洋學研究の成績を甚だ重要せられた人で、かつ今はられる論著について、その署名や題目、出来得れば内容の梗概をも併せて、英・佛・獨の言葉で紹介して欲しいと度々希望して居られた。これは単に博士一個人、若くは歐洲の東洋學者の欲求としてのみ聞き流す
べきでなく、我が學界の擧げた成績を広く世界へ紹介して、現在國際文化の振興に努力せられる機關どに最も
意義あることで、当在日から努めなければならぬのである。現在的に見ても躍進日本の真相を傳へることは最も
して、その実現を切望して止まない。日本の學界が気になるなら、日本語を學べよいではないか、などいふ証眼的議論に対しては、更めて辭を費す要はない。こんなことを書附けることが、今は亡き博士の希望の実現さ
れることに、何かの機縁ともなり得れば幸である。

レギー博士の偲出

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