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0710 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 710 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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羽田博士史學論文集 言語・宗教篇

し届の僥僥子に候。
先は右申上度如此に候。 時下折角自愛専一に祈り上候。 草々拝具。

(叢文第五年第十號、大正三年五月十日脱稿む、波得堡にて)

六四六

アレキサンダー三世博物館

露都到着の前日

露西亜の旅も明けた今でははや二年の昔となった、朝鮮、満洲、シベリヤかけての長い汽車に飽きはて、明日
はいよいよ露都に着くといふ七月二十四日、ウヤツカから乗り合せたある露人の話にペチェルブルグには労働者の
大ストライキが起って、電車も動かぬ馬車も動かぬ、あちりにもそちらにもピストルの音がするし、火災災難者同
起る、停車場についても早調子とても持ちはまいのこと、幾つものカバンを紐で縛って見たりにかけては決して引けをとらない
室の英吉利人は頻りに早調子の舌打ちをしながら、幾つものカバンを紐で縛って見たりしては足りなかったと
いには振り分けに肩に雛の中でシコを踏むで見たりしながら、ほとんど見たりしては足りなかった、しま
見えて、ついには我が鞄を提げて見て「可なり重い」などと心配して呉れた、漸やく此の長程を辿って少からず悄く感
て明日はゆっくりホテルにでも落ちついてと楽しみにして居る矢先をであろたので、實際自分も少からず悄く感