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0731 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 731 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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大使館から夜會に招かれて居る。何だ落ちつかない氣分になつてしまつたので、Sと二人でまた出かけることにする。英吉利以来着こなしたことない燕尾服のホコリを梳はせたり、少し縮むニァメルの靴を踏みしめて見たりして居るうちに、Fさんを誘つて行くことに相談ができる。FさんはTと一緒の宿に此間か泊つて居られる。皆がさんけに呼ぶ火けの大先輩であつて、宿の入口で尋ねるとFさんはTの部屋に居るといふ。Tから遠々本國から携帶した。先程右の新學者のYが来て、つくづく眺めた後、何とか挨拶もとれないが、けふからは日本人だから三歳になつた夫人は、宿の赤ん坊を眺めた後、何とか挨拶もとれないが、けふからはぬと思つたのか、『よくお父様に似てゐますな——』といつたさうで、Tも夫人も大恐縮して居つた。夫人もいい鄰屋の眞中に懐たへた警察に、此の赤ん童が正れた、枕もとの椅子にFさんとTと並んで居る。酒の飲めないSはどんなない鄰屋を開けたり、蜜柑をむいたりして、こてもが正月氣分を味はに除念ないといビールを控えて居るからお互鑑詰を開けたり、蜜柑をむいたりして、こてもが正月氣分を味はに除念ないといビールを控えて居るからお互方面にも話の種を頻に誘ずる。FさんもTも話の好きな人である上に好きなビールを控えて居るからお互の話は縷々として話し尽きない。何かの拍子にSが佛蘭西の話の様な様子をして、チアンと呼ぶと、早速Tがそらきたとばかりに「そのチアンですよ、さる日本の有名な人が佛蘭西の小説を譯した中にチアン、チアンと繰返したやつを、保てよ、保てよかと一回繰返してゐるのに感嘆するといいやうな有様だ。只なら遠盧は要らぬと思つたか早速Sが頂戴を勸める。この部屋には風呂は附屬して居るので何處治つてもいいやうな有様だ。只なら遠盧は要らぬと思つたか早速Sが頂戴を勸める。この部屋には風呂は附屬して居るので何處治つてもいいやうな有様だ。只なら遠盧は要らぬと思つたか早速Sが頂戴を勸める。Fさんは自分等の燕尾服に眼をつけて大使館行きかと問はれる。實は誘ひに来たのだといふと、生憎燕尾服を

巴里でした 正月

六六七