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0733 羽田博士史学論文集 : vol.2
羽田博士史学論文集 : vol.2 / Page 733 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000267
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塞北行紀の一節

昭和十三年八月北京に遊び、九月京綏線を北上して包頭を訪ふ。此の間そこはかとなく書きつけたる断片の記事を、整理する暇もなくて机上に乗せ置きけるに、東洋史研究の編者より需められ、青塚白塔訪紀の一節のみを持出して、ここに掲ぐることとせり。かりそめの旅として、もとより携へ行きたる書物もなし。稿中一二他書を引きたるは、今浮雲に常に参照附加せるなり。

九月八日午後十時十五分発きたる列車は、ここに方向を西に轉じたり。大同より三時間餘、北に一山の南仁に南の一山脈きに走り列車を西に轉す。午後一時三時頃には南山のみ遥遠く向け、旅下営なり。こゝを出づれば南北は南野遠く開け、たゞ有史以來、幕前の先闘として北蒙の受着したる大陸山の北北を遮る屏風にも似て、果てしもなく西に延れ、農作にも離せるは、この山の寒風を遮断する恩較的温和にして、樹木も繁茂し、農作にも離せるは、この山の寒風を遮断する恩惠に依るといふ。雪も僅に二寸位に過ぎずと同車の老少尉はいへり。窓外高梁の

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