前漢書西域傳。清代の刊。張騫は烏孫との同盟を武帝にすすめ、匈奴の西域への進出を完全に断つよう献言した。そこで武帝は烏孫に使し、その地からさらにフェルガーナ、康居、月氏、大夏の諸国に副使を遣わした。烏孫王には江都王の女(むすめ)の細君が公主として送られ、また副使を分遣した各国とも国交が開始された。有名な李広利のフェルガーナ遠征が行われたのはこの頃のことである。武帝はフェルガーナの汗血馬を熱望し、壮士に千金と金馬を持たせて買ってくるよう命じたが、フェルガーナ王は漢を見くびり、漢使の無礼をなぶり、とうとう使者を謀殺しその財物を奪った。怒った武帝は直ちにフェルガーナ遠征を取り決め、寵姫李氏の兄李広利を抜擢して総司令官とし、属国の六千騎および郡国の悪少年数万人を率いて、フェルガーナに赴かせた。 [もっと詳しく..]
Copyright (C) 2003-2019 National Institute of Informatics(国立情報学研究所) and The Toyo Bunko(東洋文庫). All Rights Reserved. 本ウェブサイトに掲載するデジタル文化資源の無断転載は固くお断りいたします。