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0086 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / Page 86 (Grayscale High Resolution Image)

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doi: 10.20676/00000279
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す。是に於てか山中往々動物の斃死するもの空氣の乾燥甚しき竊め腐取せずし
て直に乾固す、其の甚しきを證するに足る。
然るに海抜五千尺以上の高山に在りては五六月の間降雨あり。八九千尺以上
のものには夏季雨雪交降り九千尺以上のものに至ては全く降雨なく偏ら降雪の

高山の囲
雪  み有りて直に消融すと云ふ。
   低記の如く新疆の土地は鹹氣を含有することに多量なるに因り降雨多きときは
却て降雨  土中の鹹分夥く蒸されて地表に露出し鹹草を萎死せしむるが故に土人は却て
な息む  降雨を忌することに甚し。
   雖も通常北路に少なく、一歳中多くも六七回積量尺を超えず北路
降雪  降雪は各地に差異あるも通常南路は十一月中旬より翌年三月初旬と
   結氷期は各地に差異あるも通常南路は十一月中旬より翌年三月初旬とし
結氷期
   北路は十一月初旬より三月中旬迄とす。結氷の厚さ二尺乃至三尺に至るに因り
   河湖面の通過自在なりとす。唯伊犂河は結氷厚さ約二尺に及ぶも忽流の竊め中
   流は往々薄き處あるを免れず。故に土人は初め大繩を幾條と無く兩岸に張り上

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