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0187 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / Page 187 (Grayscale High Resolution Image)

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doi: 10.20676/00000279
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に入りしは明末に在り。佛像は西藏拉薩府の製作に係るものにして彫刻精巧を極め装飾は金銀珠玉を鑲めて實に美觀を呈す。又佛書の軸物も古雅精妙のものを少からず。喇嘛の服装は祗子袈裟を着し僧帽を冠す。夜帽の色は老者は黄色を用ゐ年少者は紅色を服し廟内には蓋夜共に懸多くの油燈を點し十數人の喇嘛は大右に年列して鈸を打ち鐘を鳴らし讀經回向する樣恰も我國の寺院に於けると大同小異なり。
喇嘛黄教の教理は龍樹の唱道及幻術の下乘を斥け以て純粋なる大乘佛教の真言密教に彷彿たる所あり神秘幽玄の密教を骨子として深く見性度生を重んじ聲聞小乘及幻術の下乘を斥け以て純粋なる一種の教理を組織したるものにして殆んど我國の真言密教の真理を酌み深遠なるものと云ふ義なりと。
彼等喇嘛。
即ち是れ佛語にて、『唵嘛呢叭嘛吽』の六語なりとす。此の語は喇嘛及信徒の最も尊重する所にして恰も我國佛教信者が『南無阿彌陀佛』の六字を唱ふると同じく、男女老若を問はず常に之を唱ふるのみならず到る處岩頭樹梢或は墻壁石碑其他

第五章・宗教

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