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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0058 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 58 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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倒に映して風光甚だ佳なり。然れども鹽分多きに因り飲用すべからず。又魚類
の棲息するもの無し。地は四山包合して湖上に海市を現出し雲天に浮び高度は約四千尺あり。而も時
々暴風起りて怒濤を晴天に洶湧せしむ。故に土人は靈湖として之を畏れ湖中の一島に
龍王を祭る。毎年一月結氷し五月融解す。
四圓の峯頭殘雪を見たり。此の湖畔を通過したるは五月の初旬なりしが湖面の大部尙ほ薄氷に掩はれ
子此を祭る。

第六節 沙 漠

一 沙漠の位置と廣袤

我日本帝國の總面積と廣袤に比し約三倍半強の面積を有する光然たる新疆省は沙漠
を以て殆んと其の四割を占領せられ在り。故に全省到る處沙漠を見ること無
く是一たび新疆の地を履む者をして全部或は沙漠ならさるや疑はしむ。本省
の沙漠は天山を以て南北に兩斷せらるゝと雖も東方は竝に蒙古の沙漠に接續し

    沙漠
    省の全
    四割を
    占む

一四