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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0074 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 74 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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OCR読み取り結果

三八

有り。此時に方りては紅柳梧桐の蔭影ありと雖も到底暑燃を避けて涼風を迎ふ
る能はず。故に沙嶋の住民は朝夕業務に服し午前十時より午後四時頃に至るま
では概ね屋内に屏息す。之を思へば此際画間の旅行を試みんと欲せるも眩暈眩
倒半途に懲れすんば幸に如何のみ完全に逢行し得べけんや。之を完全にして記事の不足を補はんとす

沙漠通過の途上漫吟數首のみありて録す

書笑沙昏任顛倒
漫遊歷晨照瀚海
逼歷晨照瀚海
一幅氷月迷紫塞
積雪滿山游夢
帽寒徹骨驚游夢
空と原ひつたり月の終夜只りん〳〵と馬の鈴の音

見渡せば電通ふ柱のみ外に立つ木は見るよしも無し。

縱橫世界本天真
邊闊西去客心新
瀚海茫々夜渡津
邊點星光起黃座
威我通宵獨苦吟
颯風刮骨獨苦吟