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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0080 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 80 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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彼の塔兩巴哈臺閘近の農夫は耕地甚た多く住民少なき爲め三區の耕地を変代
に下種しつゝ在り。即ち今年下種せし土地は隔後二年間全く使用せす三年目に
至り始めて下種するなり。而も土地肥沃なるに因り散て肥料を施さすと云ふ。

第八節 森 林

新疆に於て森林を成すもの山中に在りては松樹を多しとし平地に在っては梧
榆樹を多しとす。
松樹林は天山々中の谷間に満つるも路遠く且つ險なるに因り撤出し難く住民の需用しつゝ在るは伊犂中の谷間一帯に烏魯木齊東南の溪谷間及巴爾魯克山窟(巴
此の森林にて材を新疆路に多く撤出になり)並に通覧亞に存在する者とす。
又梧桐林は南路に多く、榆樹林は北路に多し。梧桐林は頂に通覧亞に因
妨げ無きも榆樹林は其の長さ大低共に因難なり。
道路沿へる梧桐林繁悉く榆樹林は其の長さ大低共に通過二里乃至五里以内を通常とするも
瑪喇什西方には十數里間榆樹林悉く梧桐林を成す有り。而して其幅往々五六里以上
に逢するものゝあるが概ね二三里に過ぎす。