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0088 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / Page 88 (Color Image)

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doi: 10.20676/00000279
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吐魯番の
極熱

顧氣候の不



五二

畫の往來は到底難きに似たり。子の咯喇沙爾を通過したるは六月廿二日にして
氣溫は七十度午後九十度を示すに至れり。
又新疆は午前一帶の高原地なるに反し獨り吐魯番のみは海拔三百尺に過ざる低地
にして、其の南方なる湖水面は更に海水面よりも低きこと百五十尺なるが夏季の酷暑は言語に絶し、
竟然摂鉢底の如く位置に在て住民は午前九時頃迄には日常を辨じ十時より午後四時頃に至る間各家屋下に避暑するを常とせり。因て
到底鉢底の安息を得る能はす。
以て日中市内全く往來を絶つに至る。
氣候は一般に不順にして北路は南路よりも特に甚しく温和の候は最も少し。五
六月は一變大暑と化するを例とは、散じて珍しからざるなり。而して七八月に至るや、
俄然一變大暑と化するを例とは、散じて珍しからざるなり。而して七八月に至るや、
しき爲晝夜寒暖の差異著しく日中百度以上の炎暑は黄昏より冷肌を侵すを
常とせり。
風は西及北より來る。最も恐るべき雪風は西北の地方に多しとす。春季は常