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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0115 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 115 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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と倘は一說に、
初の元の成吉汗支那に侵入するや土耳其及土耳機斯坦よりマホメット宗
を奉る人々多く從軍し來りて其際漢土に殘留したるもの即ち漢なり。
或は又其其種族の漢化したるものなり等所說紛々たるも今是等を玩味し且
他の記錄或は古老の口碑に徵して考ふるときは東干種族は一に囘鶻の儀に
つぼ滅され其際支那西部即ち機甘肅邊に移住し所謂歸化漢人の調なるべし。「トンガン」の稱
り遂に漢化したる西土耳機斯坦人所謂歸化漢人の調となれば東干の稱は
之を地名より轉化したりと云ふが如きは全く誤謬に唐以東干に至
僅に叛亂以前より支那西土耳機斯坦人存在したればなり。要するに東干は
耳其若くは西土耳機坦人の歸化地方より臨服し其等種々混交せし民族多とするも其土
の大部は現在の露領サマルカンド地方より臨服し其等種々混交せし民族にて
しや明かなりとす。以下少しく其來歷を記すべし。
迄く支那春秋の時代に當り中央亞細亞の阿爾泰山附近に於て廣大なる面積を
有せし土耳其種族の居住地ありたり。該種族は其後次第に中央亞細亞一帶の地

第三章 住民

七九