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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0173 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 173 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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纏頭回は財産の上に於て斯の如く貧富の差等甚だしきものの有りと雖も貧者と富者との精神上は敢て懸隔あること無く慨して閒滿なりとす。其の園内には種々の草木を植栽し池水を盖し彼等の内少し富む者は城外に公衆の娯樂場を有す。或は阿渾の勸善懲惡を聽き或は貧富を勵所飮食場を設ね備して一般の娛樂に供せり。彼等の同種族は其の大屋敷に集ひ男女相混の男女一同音樂舞踏以て娛ひ有り。又冬季の時は々富者の大屋敷に集ひ男女相混少の間は老若に拘らす夏日は此處に聚りて歌舞す。而して商民の會合も夏季民の冬日徐閑の時多し。
彼等富者にして室民の訪らるゝ。而して公衆の鋤めに斯る別莊を開放し乗と僧に相富む樂の其の富に感賞すべき美風と謂ふ可し。新疆にて多數貧者の乗て富者を疾視する念なく却つて富者に心服聲敬を拂ふの狀あるは全く是れ有る
に因る。
我國富豪者の徒に壯麗なる別莊を鎖して之を家人の獨古的娛樂場と爲し多衆と接近することを好まざる者多きは彼の個頂富豪の洪量なるに視て果して慚色なき을得るや。

第四章 風俗

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