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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0178 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 178 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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三一八

今新疆人の信仰界を覧るに八種の異なるに因り其の奉する所の宗敎も亦同一
ならず。即ち滿人漢人は儒道を以て其の信敎とし交ゆるに道敎佛敎を以てする
も概して宗敎なりと謂ふべし。之に反して蒙古人は喇嘛敎を漢回彊回
哈薩克等の各族は冷淡なりと謂ふべし。宗敎の各種族は皆同々敎を奉し共に信心堅固なれども其の風俗習慣に關係する
宗敎の人心に及ぼす影響の甚大なるは囘よりなれども。殊に未開民族に於て然りとす。故に新疆の
る所も亦決して勘少に非ざるなり。殊に未開民族の風俗を知らんとするには彼等の信奉する宗敎の敎義
如き半開著しくは未開民族に悉する必要あり。
宗規の大略を知悉するの必要あり。

第二節 喇嘛敎

敎 紅敎と黄


喇嘛敎の發生地は往昔の土伯特即ち今の西藏なり。同敎には新舊の兩派あり
て舊派を紅敎と云ひ新派を黄敎と云ふ。紅敎は其の衣帽紅色を用ひ黄敎衣帽
黄色をふるに因りて其の名起る。而して喇嘛敎は西藏語にして佛の無上師と云ふ意なりと。今喇嘛黄敎
なり。其の喇嘛と稱するは西藏語にして佛の無上師と云ふ意なりと。今喇嘛黄敎