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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0182 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 182 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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りたり。

地誌之部

明の永樂十五年〔千四百一宗略巴〟なる者甘肅省の西寧府に生る。資性頗る慈敏なり、年甫めて十四西藏に赴き紅教を薩迦廟に學び得道大悟其の流繁を看彼し座親するに忍びす慨然紅教世主を以て自ら喇嘛教の一新紀元にして是れ實に黄教の一派を開き紅教の外に獨立したり。即ち喇嘛教の

宗略巴の紅教改正を斷行するに方りて、一日衆を會し自ら黄色の表冠に換へ乗に告ぐるに教主なる者は世々轉生して八民を濟度すべきを以てしたり。其の紅教改正の要點を擧ぐれば三あり。一は衣制の紅色を黄色に換へ生兒を龍め帋兒に傳ふること、二は兒語を改めたること是なり。

之に傳ふること三し是なり。達頼宗略巴に二人の大弟子あり。一を達頼喇嘛と云ひ一を班禪喇嘛と稱す。達頼とは蒙古語大海の義智慧大海の如きを謂ひ喇嘛とは西藏にてパンチャンリンポチェーとも稱へ智識或は交學寶珠の意なりと云ふ。達頼班禪は共に

一四二