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『東洋文庫所蔵』貴重書デジタルアーカイブ

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0254 伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2
伊犂紀行 : vol.2 / 254 ページ(カラー画像)

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doi: 10.20676/00000279
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ば密雲の如く而も其の一群は二三千羽乃至四五千羽より成る。斯る大群は他の
大群と空中に相逢迎して飛邏するを有り。其の飛邏するは大抵二月初旬より下
旬の間にて百萬を以て數へふべしと。何が故に羅布淖爾の湖邊へ斯く多く飛來す
るかを聞くに廣漠なる北地即ち新疆以北は諸鳥の生園にして一時寒地を避くる
爲め南地即ち度北鄯及に飛去する、其の北方の捿息地は疾隱にして食餌少なく且
つ雌雄同棲して養育し難きに因り北方羅布淖爾邊の氷解を待たす南地より
鑄邊する鳥類は二十餘種あり。而して群集の期間は至って短く大
羅布淖爾に変代飛邏する鳥類は二週間に変代往来す。斯くして三月初旬より
にして多くは夜間を以てするものの如し。三月中旬より湖面は寂寞と爲り因て土地捿息の鳥
類は稍自由なるを得るすて。

飛邏鳥の
交代期

飛邏鳥の
飛邏方向

抵二週間に変代飛邏ならす。

羅布淖爾諸鳥は常に西より來り未だ嘗て南より來らす。
是等の鳥は里程の近き直路を取らすして便利なる方向を飛邏する諸鳥は常に西より來り未だ嘗て南より來らす。
印度の林中より喜馬拉亞山を越え茲に寒冷なる西藏の高原を飛過せすしてカシ

二二四