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0273 Études sur l'Art Bouddhique de l'Inde : vol.1
Études sur l'Art Bouddhique de l'Inde : vol.1 / Page 273 (Grayscale High Resolution Image)

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doi: 10.20676/00000287
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ませんが、私は其の護りとなつてゐる煙の中に、東京で歓待を享ける前兆を
読み得たに違ひありません。勿論程遠い帰来を知つた筈もなく、唯大戦の
終結が近づくのを待つて、印度に行くことのみを想像してゐたのであります。
之は印度考古學会の招聘に應じて、自身の仕事として、サンチーの古彫刻
アヂァンターの壁畫を調査する爲で、あつたのにありました。
ルシァへ、次いでアフガンスタンへ、更に日本にまで来るとは、殆んどべ
も考へなかつた所で、乃こそ、年来の宿願ではありましたが、今生で果され
やうとは思ひも掛けなかつたのであります。
日本は、私が、行きたいとねだり得た夢想してゐた究極であり、佛教美術が頂
點まで榮えた、この島國まで辿り得た奇縁に與つた事は、實に感謝に謝え
ざるものと思ひます。その事情を考へれば、この奇縁は、實に諸氏に
貢ふものと信ずるのであります。然し、日佛会館の東京及びパリ委員会に
ふのでありますから、諸氏に、凡て感謝しなければならないのであります。
諸氏あり、諸氏の事業があればこそ、私は無二の機会を得た譯であります。

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