班固
Gu Ban - はんこ
(32−92)
中国
班固は後漢時代(25-220)の歴史家でもあり、文学者でもありました。陝西省扶風安陵(現在の陝西省咸陽市)の人。父の班彪(はんぴょう)は、司馬遷が書いた歴史書『史記』に続くものとして、前漢の武帝以降の歴史の編纂に取り組み、『後伝』65編を記しましたが、未完成のまま亡くなりました。班固は父の仕事を継ぎ、二十数年かけて前漢時代の一代史である『漢書』を書き続けました。しかし完成間近になって、国の歴史を偽って書いていると中傷され、投獄されてしまいます。そして班固は『漢書』を未完成にしたまま獄死してしまいます。班固亡きあとは妹の班昭が『漢書』の続きを補い、こうして『漢書』は完成しました。班固は『漢書』の他に、重要な儒教の教えが書かれた五経についての古い学説をまとめた『白虎通義』や、当時の都長安の美しさを歌った賦『両都賦』などの文学作品を作ったことでも有名です。