ペリオ敦煌図録図版解説 第1巻 図5

沙武田 (敦煌研究院文献研究所研究员)

敦煌莫高窟南区石窟群の風景。莫高窟崖表面の南から北にかけてで、南端の第138窟から第116窟にかけての当時の状態である。南から北を撮影。第138窟前の窟檐と小さい牌坊は今なお現存する。第130窟南大仏の三層になった洞穴口ははっきりと見られるが、窟前の大型殿堂建築遺跡は存在せず、完全に流砂に埋もれてしまっている。縦に並んだ156・161窟及び崖頂の土塔は今日と全く変わっていない。洞窟の窟檐はすでに全く存在せず、前室は完全に外にむき出しになっている。最下層の洞窟群は、北から南にかけて、第116-129・130・146窟、二層目は南から北にかけて、第138-180窟、三層目は第156・158・159の三窟、第156窟の上に第161窟、崖頂には土塔がある。

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