ペリオ敦煌図録図版解説 第1巻 図6
沙武田
(敦煌研究院文献研究所研究员)
莫高窟北大仏第96窟のある崖表面の状況。画面の北大仏外層の建築は五層であるが、本来の形状ではない。初め、初唐年間の陰祖らが創建し、当時は三層であったが、その後晩唐の張淮深が節度使であった期間に五層に改修され、曹元忠の時にも補修されたが、層が増やされることはなかった。現在、莫高窟の標識的な建築となっている九層楼は、民国時期に敦煌地方の郷紳組織が資金を積み立てて補修したもので、最終的には1936年に完成した。前にある牌坊は現存しない。
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