キョフナ・アルクはヒヴァの古宮にあたる建造物で、今日残されているものは19世紀のものである。かつての宮殿内には、ハーンの住居、最高裁判所、火薬工場、武器庫、造幣所、ハーンの応接の間、夏・冬用のモスク、ハーレム、厨房、衛兵詰所、儀式用の広場などいくつもの建物があった。
イチャンカラの東側にアラクリ・ハーンが新宮殿を建設した後、キョフナ・アルクは古宮と呼ばれるようになった。
キョフナ・アルクは高い城壁に囲まれている上、イチャンカラの西側城壁に隣接しているため、まさに”城砦の中の城砦”である。敷地は123m x 93mの長方形で面積は約1ヘクタール。唯一の入口は東側の城壁にある。
敷地の北側に位置していたとされるハーンの家族(王家)が利用した宮殿とハーレムは、現在は残されていないものの、ハーンの応接の間、夏・冬用のモスク、造幣所、ハーレムなど現存する建物から、宮殿の構造をうかがい知ることができる。
1804年のヒヴァの再建時にキョフナアルクも修復され、主にユスフ・メクタル首相の下で行われた。
その後アラクリ・ハーンの統治時代(1825-1842)にも再修復され、その際、著名な建築家・陶芸家のアブドゥラ・ジンによる伝統的なマヨリカタイルで装飾が施された。
1855年の動乱により応接の間が破壊されたが、1864年サイード・ムハンマド・ハーンにより再建された。
【ムハンマド・ラヒム・ハーン メドレセの屋上より撮影】
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